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朝倉川は豊橋市の東部弓張山地に水源を持ち、比較的人口の密集する東部の市街地を西方に流れ、豊川下流部に注ぐ流域面積17ku、流路延長8.63kmの一級河川です。
朝倉川の改修は昭和41年10月12日の水害を契機に実施されました。改修以前は流域の大半が山林と水田地帯となっていたため、水量も多く、多くの水生生物が生息し、ホタルの飛び交う自然溢れる姿がありました。昭和41年の洪水を契機に行われた災害復旧事業及び中小河川改修事業、柳生川水系内山川の朝倉川への流路変更や昭和44年に始った豊橋市多米土地区画整理事業などにより、流路や流量、護岸形態が大きく変容しました。さらに農業の近代化や都市化に伴い、水質の変化を含め河川及び周辺の変容に拍車をかけ、水量も減少し、地域と共生してきた多くの生物が減少しつつあります。 |

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| 【朝倉川流域ビジョン】 |
| ホタルの回復を通じた朝倉川の再生を実現するための指針として、朝倉川育水フオーフムは「日本ホタルの会」の協力を得て、『朝倉川流域ビジョン』を策定いたしました。 |
| 【地域環境の改善は川の再生、育水から】 |
山と海は川によって有機的に結ばれており、この流域の生命循環の中で、水系とともに広がっていくのが日本の自然の原風景です。古来日本人はこの自然の生命循環に支えられて社会を築いてきました。消費型社会から持続可能な循環型社会への転換は、環境の基本単位である流域圏の再生、川の再生を通じて行う必要があると考えられます。里山と河川、その流れ込む海、そして集落を個別に保全するのではなく、森から海をつないだネットワークとして全体を保全する必要があります。
地域環境改善の第一歩はコリドー(回廊)としての川の再生です。これまでの川づくりは、治水・利水、親水の考え方が中心でしたが、これからはそれらをさらに一歩進め、多様な植物や生き物を宿す水を育むこと(育水)に努めなければなりません。
朝倉川は水源を豊橋市内に持ち、流域に多くの人が住む都市河川です。川の再生に向けての活動が地域環境改善に反映されやすく、地域の努力を結集するのにふさわしい場です。そこで、ここを象徴的に取り上げて、育水に向けての様々な活動を行うことといたしました。 |
| 【ホタルは環境の指標生物】 |
ホタルは水質悪化や夜間照明等の都市化・環境破壊の影響を受けやすいため、環境の状態を示す指標となると言われております。ゲンジボタルやヘイケボタルといった水生のホタルは、幼虫は水中、蛹(さなぎ)は土中、成虫は空中で生活するため、水・土・空の3空間を利用します。ホタルはこの3空間すべての環境を顕著に反映する種であると言うことができます。したがって、ホタルを環境改善の運動目標ならびに指標とすることにより、地域環境の改善を着実に推進することができます。
また、ホタルは人里に生息する生物であり、その存在は夏の風物詩として日本人の心に深く根づいています。ホタルを指標として保全することは、水生生物や魚や植物など人里生物相全体を保全することにつながるものと考えられます。 |
| 【地域総参加によるボランティア社会の実現に向けて】 |
消費型社会から持続可能な循環型社会へ、官主導から民主導へ、国主導から地域主導へと21世紀の社会構造は変化していくものと思われます。そうした中で、住みよい地域づくりを行っていくためには、ボランティア活動、NPO活動が大きな力となります。そしてあらゆる立場を超えて、地域の力を結集していく必要があります。
川の再生といった地域環境改善活動も、市民、企業、行政のパートナーシップにより、これを推進する必要があります。 |
ホタルを中心とする水生生物の保全、再生の視点から、朝倉川には以下の課題があると考えられます。
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水の枯渇と多雨時の鉄砲水の危険性がある。 |
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生活雑排水、屎尿系排水、農薬などの流入により水質の悪化が懸念される。 |
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夏期の水温上昇(無植栽、コンクリート護岸による輻射熱、溜め池での長時間にわたる水の滞留な どによる)とそれによる溶存酸素の減少が危惧される。 |
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川縁の無植栽により、鳥や昆虫の移動が困難となっている。 |
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コンクリート護岸により、多くの水生生物の生息可能性が阻害されている。 |
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落差工により、魚類の上下流の移動が妨げられている。 |
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夜間照明により、ホタルを始めとする生物のバイオリズムが狂わされている。 |
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